家系図の書き方には、必ず従わなければならない厳格な法律があるわけではなく、基本的には自由に作成しても問題ありません。
しかし、日本の家系図には、古くから受け継がれてきた「美しく、かつ正確に血縁関係を記録するための伝統的なルール」が存在します。この記事では、戸籍調査の専門家である行政書士の視点から、本格的で見やすい家系図を作るための基本手順と配置のルールを分かりやすく解説します。
家系図作成の5つの手順
本格的な家系図は、以下の流れに沿って正確な事実を積み上げて作成します。
- 目的と調査の範囲を決める
まずは「父方・母方のどの系統を、何世代前まで遡るか」という調査の範囲を明確にします。 - 家族・親族への聞き取りを行う
身近なご親族に、ご先祖様のフルネームやもともとの出身地域、家紋などを聞き取ります。これがその後の戸籍調査の重要な手がかりになります。 - 戸籍謄本(公的資料)を取得して事実確認をする
自分の戸籍から親世代、さらにその上の世代へと順に、古い「除籍謄本」や「改製原戸籍」を遡って取得し、血縁の事実を一つずつ確認します。 - 家系図の構成(配置)を整理する
収集した戸籍情報をもとに、直系・傍系の人物を伝統的なルールに沿って配置し、下書きを作成します。 - 仕上げ(清書)をする
下書きの構成を整理したあと、エクセルや専用ソフトなどを使って綺麗に清書します。
※なお、戸籍でそれ以上遡れない場合に寺院の「過去帳」や「墓碑」を調べる方法もありますが、過去帳は個人情報保護の観点から、現在は原則非公開とされている寺院がほとんどです。ご自身で調査される際は、必ず事前にお寺の許可をいただき、マナーを守って慎重に行う必要があります。
綺麗に仕上がる家系図の伝統的ルール
日本の伝統的な「縦書き」の家系図では、以下の配置ルールに従うことで、格式高く、誰が見てもすっきりと分かりやすい家系図に仕上げることができます。
- 夫婦は横並びにする: 夫を左側、妻を右側に並べ、二重線で結びます。
- 親子は縦線でつなぐ: 親から子へは縦の実線でつなぎます。
- 兄弟姉妹は「右から」生まれた順に並べる: 複数の兄弟姉妹がいる場合、伝統的なルールでは一番上の子(長男・長女)を【一番右】に配置し、順に【左】へと並べます。(文字を右から左へ読み進める日本の伝統文化に基づいています)
- 世代の高さを揃える: 上の世代を上部に、下の世代を下部に書き、同世代(従兄弟など)は同じ高さに揃えて配置します。
家系図の作成方法(手書き・エクセル・専門家への依頼)
作成する方法には、主に以下の選択肢があります。
- 手書き
手軽に始められますが、書き直しや修正が発生した際の手間がかかります。事前の徹底した下書きが必要です。 - エクセル(Excel)や専用ソフト
パソコンでの作成は、位置の微調整や修正が簡単に行える点がメリットです。※横書きのデータとして作成する場合は、文字の読みに合わせて兄弟を左から順に並べるケースもあります。 - 行政書士へ依頼する(確実で手間をかけない方法)
明治・大正期の古い戸籍(変体仮名や手書きの文字)は、一般の方には解読が非常に困難なケースが多々あります。また、先祖を遡るためには、全国各地の自治体から漏れなく戸籍を収集する必要があり、郵送手続きなど膨大な時間と労力がかかります。
当事務所では、全国どこの自治体からでも戸籍の取り寄せ・調査に対応しております。
「確実で正確な、我が家のルーツを残したい」「仕事が忙しくて戸籍を集める時間がない」という方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。職務上の守秘義務を持つ行政書士が、あなたに代わって正確な戸籍収集を行い、美しい家系図を作成いたします。
まずはご自身のルーツを知る第一歩として、身近な戸籍の取得から始めてみてはいかがでしょうか。






